想像力や感受性が豊かな人
絵本作家の原動力
絵本を作るのに大切なのは、絵が上手といった技術的なことよりも、物事を自分の目でとらえ、自分の言葉で表現できることです。
毎日を楽しく生きていて、感受性豊かで物事に感動する人は、他人にも楽しさを伝えたり、感動させることができます。
また、オリジナリティあふれる作品を作り続けるためには、想像力も必要です。
感受性や想像力が、絵本作家の原動力になっているといっても過言ではありません。
旺盛な好奇心をもっている人
「私は年だから」とか「私には無理」と言って、最初か何かに挑戦しようとしない人は、あまり向いてないかもしれません。
何にでも興味を持って、やってみたい! やってみよう!という好奇心旺盛な人は、そんな体験からも絵本の題材を見つけることができます。
しかも、そんな人たちは人物的にも魅力的な人が多いので、多くの読者を引き付ける力を持っているとも言えます。
『面白い作品を作る人は、面白い人が多い』と言います。人として魅力的になれるといいですね。
そのために、映画や音楽、芸能からもどん欲に吸収して、感性を磨きましょう。
他人と違う世界の見方ができる人
これは、“想像力”にも通じますが、同じことを目にしたときに、他人と違う世界の見方ができることが大切です。
例えば、風に飛ばされたビニール袋があったとして、普通の人は“風にビニール袋が飛ばされている”という事実を見るだけですが、違う見方のできる人は“ビニール袋を男の子に見立て、男の子が風に乗って冒険に出かけている”と感じることができるのです。
子どもの心を忘れていない人
絵本は大人も楽しめるものではありますが、多くの場合、子どもがその対象です。
そのために、子どもが理解でき、楽しめる世界を描いた絵本でなくてはなりません。
大切なのは子どもの心を忘れず、子どもに夢を与えたいという心をもっていることです。
また、公園や電車の中など、子どものいるところで、子どもをよく観察できる人は、絵本作家には向いています。そういう人は、作品の中に子どもらしいユニークな視点をうまく取り入れることができるので。
諦めない強い意志をもった人
まずはやってみよう!
今、活躍している絵本作家さんたちも、デビューまでに苦労している方がたくさんいらっしゃいます。
出来た作品が最初から商業出版されたという人は、ほとんどいません。
持ち込みをしても出版に至らないことの方が多い世界。
その時に、諦めることなく「絶対に絵本作家になるんだ」という強い意志をもてる人でないと絵本作家にはなれません。
『ねずみくんのチョッキ』シリーズで有名な上野紀子さんとなかえよしおさん。
自費で作った絵本を日本の出版社に持ち込むもなかなかいい反応が得られませんでした。
けれど、アメリカに1か月間行ったときに、飛び込みでいろんな出版社に作品の持ち込みをしました。
急きょ1週間くらいで作った『ぞうのボタン』です。
もし、日本の出版社でダメと言われているから商業出版は無理なんだなと諦めていれば、今の成功はなかったのです。
何度ダメと言われても諦めることなく、自分の描いた絵本で人に感動を与えたい、人を喜ばせたいと立ち向かう人でなくてはなりません。
行動力のある人
絵本作家になるための方法の一つに、“出版社への持ち込み”があります。
この時に必要なのが、行動力です。
いくら良い作品ができても、恥ずかしいからとか、断られたらどうしようと、出版社に売り込みに行くことができなければ、商業出版はされません。
また、編集者に会ってもらえることになったときには、自分を売り込むプレゼンテーション力も必要となります。
どんなに熱い想いで作品を作っているか、編集者に伝えることができなくてはなりません。
最近ではこういう機会をインターネットで設けているところや学校側が支援しているところもありますので、
「営業はちょっと…」という方は、そういう仕組みをうまく使うといいですね。
以上、好奇心旺盛で心が若く、自分の絵本で感動させたいという情熱をもった人が絵本作家には向いているでしょう。